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忍び寄るPost-Truthの時代

ドナルド・トランプ大統領が誕生した2016年。世界最大の英語辞典・オックスフォード英語辞典は、その年の英単語に《Post-Truth》を選出した。

この単語は「世論形成において感情や個人的信念への訴えが客観的事実より影響力を持つ状況」という意味を持っている。もっと簡単に言えば、裏付けされたデータや事実よりも、感情が世論に大きな影響を与えている状態だ。

現にアメリカ大統領選の際、マケドニア共和国の若者たちが「トランプ支持層をターゲットにした偽ニュースを開設し、700万円近くを荒稼ぎした」というニュースがあった。

「トランプ支持者向けの偽ニュースで700万円稼いだ」マケドニアの若者が証言

ドナルド・トランプ氏の支持者向けに量産された偽ニュースの多くは、東ヨーロッパの若者たちの小遣い稼ぎだった可能性があることが分かった。 かつてユーゴスラビアの構成国だった人口210万のマケドニア共和国の...
HuffPost Japan

彼らは相手がどのような情報を欲しがっているかを熟知していたし、ユーザー側も彼らが発信する情報を求めていた。その結果が700万円の大金に化けたのだ。このように偽ニュースで感情を煽り、金儲けを企むのは海外だけの話ではない。

とうとう日本でも偽ニュースサイトが現れてしまった。サイト名は大韓民国民間報道(すでにサイトは閉鎖している)

下記のリンクは「大韓民国民間報道のニュースがデマだ」と気付いたBuzzFeedNewsが運営者に取材した記事である。

韓国デマサイトは広告収入が目的 運営者が語った手法「ヘイト記事は拡散する」

「ソウルで日本人女児が強姦された」と拡散された韓国にまつわるデマ。サイト運営者がBuzzFeed Newsの取材に語った目的と手法は。
BuzzFeed

「日本人女児が性的暴行を受けたが、犯人の韓国人は無罪になった」というデマを流していたのだ。

このデマサイトを作った理由もマケドニアの若者と同じく「短期間でお金を稼ぎたい」という極めてシンプルな理由。

広告収入目当てでデマ記事を執筆。1本の記事を書き上げるのにかかる時間は約20~30分。記事数を増やし、アクセスを稼ぎ、ソーシャルでの拡散を狙う。調べる作業に時間はかけたくないから、フェイク記事を作るとサイト運営者の男性は語っていた。

彼は嫌韓感情を利用して、広告収入を得ようとしていたのだ。彼の狙い通りTwitterやFacebookで拡散されていき、嫌韓ユーザーや活動家が事実として拡散してしまったのである。

政治系、特に嫌韓ネタは言葉は悪いが異様なまでに盛り上がる。韓国が日本を貶しているタイトルにすれば、多くの人がアクセスするだろう。

この手のデマにひっかからない、Post-Truthにならないためには、与えられた記事を鵜呑みにしないことが重要である。ネットでは誰でも簡単に発信者になれるからだ。ソース元はどこか、信頼できる情報源か、おかしい点はどこか、なぜおかしいのかを調べることができれば、デマに惑わされる確率は減る。

私自身も感情をビジネスの種にされないように、客観的な視点を持ちたいと思う。

#デマ #嫌韓

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最終更新日:2017-02-03 01:36

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